不妊治療
不妊治療
不妊症は、一定の期間性行為をしているにもかかわらず妊娠できない場合をいい、一般的には一定の期間は一年間と言われています。現代では、6組の夫婦のうち1組は不妊症に悩んでおり、決して珍しいものではなく身近に迫った問題となっています。
不妊の原因
不妊の原因はさまざまです。男性側の主な原因は、精子の数や運動率が少ない(造精機能障害)、勃起や射精に支障がある(性機能障害)などです。まれに、精巣内では精子が作られているのに精液中に出てこない「閉塞性無精子症」も見られます。
女性側の不妊原因には、以下のようなものがあります。
- 排卵因子
卵子を順調に発育して排卵する卵巣機能に問題がある - 卵管因子
クラミジア感染症などにより卵子が精子と出合う卵管が詰まったり、子宮内膜症などで卵管周囲に癒着が起き、卵管が狭くなったり閉塞したりする - 子宮因子
子宮筋腫や子宮内膜ポリープなどにより、子宮内膣の変化が原因で受精卵が着床しにくくなる - 頸管因子
子宮の入り口の粘液量が少なくなると射精された精子が卵子にたどり着きにくくなる - 免疫因子
何らかの免疫異常で精子の通過や受精を妨げることがある
子宮内膜症、甲状腺の機能異常などの病気も不妊の原因になります。約10%の割合で原因不明のものも存在します。
女性の方が項目は多いですが、男性単独または男女両方に原因がある場合を含めて男性に何らかの原因がある可能性は48%と、原因の男女比はほぼ半々です。若いうちから何年も不妊治療に取り組んでいても、妻だけが長い間検査や治療に取り組んだ後で、夫の検査をして原因が見つかったときには、妻は年齢的に妊娠しづらくなっていたということもあります。男性の検査も先送りにせず、不妊治療は夫婦一緒に取り組むのが重要です。まずは悩まずに医療機関で相談してみてはいかがでしょうか。